現在の中国

中国経済と日本

今、世界で最も大きな市場といわれているアジア。その中心にあるのが中国です。世界人口の2割近くを抱え、消費の量も半端ではありません。

その巨大マーケットに、世界各国の企業が群がっているわけですが、近隣国である日本の企業も例外ではありません。
特に、日本は距離的に中国と近く、漢字文化という共通の土台もあるため、比較的大陸進出がしやすい環境にあります。

実際、大企業の大陸進出は既に10年以上前から始まっていました。最近では、株式上場していない中小企業の進出も目立つようになっています。
こうした事情から、日本経済と中国経済の関係は非常に複雑になっており、相互依存が深まっています。

報道などを見ると、日本企業が中国を「市場」と捉えて進出している、つまりお客様を求めて出店しているという面が強調されていますが、必ずしもそれだけの関係ではありません。

中国の産業構造を見ると、製造業が現在も中心になっており、部品の輸入を日本に依存している部分があります。精密部品は日本産業が担っており、その点においては相互依存という表現のほうが適切なのです。

実際、日本が東日本大震災で被害をこうむったときには、部品調達が難しくなった中国企業もあったとか。

この依存関係はこれからも深まっていくと考えられています。成長を続ける中国。しかし、その成長が順調に続くという保証はなく、問題が出れば日本経済全体も打撃を受けること必死ですから、中国経済にはさらなる注視が必要なのです。